この日以来、毎年「削ろう会」で手仕事の技術を高めながら、大工道具を磨くだけでなく自分たちの手でつくることにも取り組むようになりました。
鉋台を自作し、鉋刃を仕上げ砥石で研ぎあげるのです。自分たちの道具を自らの手で生み出し、育む喜びを知りました。
最近では、木に触れる機会が少ない子どもたちに鉋削りの体験を届けるため、いろいろなイベントに参加しています。子どもたちが大人になった時、手で触れた木の温もりがほんの少しでも頭の片隅に残り、「家は自然素材の中で生活するもの」だと感覚に刻んでほしいのです。
「削ろう会」、それは私たちに大工としての心と技を思い出させてくれた、原点なのです。
削ろう会公式サイト http://kezuroukai.jp/